こころに残るMy Brand 「 VAN」
メンズファッションの神様と呼ばれる石津謙介が創ったブランド「VAN」。米国東海岸にある8大学の総称、アイビーリーグの伝統を学び、東京タワーの完成、長嶋茂雄がデビューした1957( 昭和32)年、アイビーファッションとしての「VAN」が発表されました。
その後1963(昭和38)年、アイビー旋風が巻き起こり、私が高校卒業、大学入学の頃にはアイビールックが雑誌「平凡パンチ」などで取り上げられたこともあり、若者の間でVAN は爆発的人気を得ていいきます。ボタンダウンシャツ、に3つボタンの紺ブレ、裾がやや短い細身のコットンパンツにローファー、髪は綺麗な七三分けというファッションが一世を風靡しました。
当時学生の私は懐に余裕がある訳もなく、比較的高価なVAN には手が届かなかったのですが、ずっと憧れのブランドでした。その後VAN はやむなく倒産するも、1981( 昭和56) 年に株式会社ヴァンジャケットは再建されています。2014 年のある日、某百貨店で懐かしく憧れのVAN のコーナーと出会い購入したT シャツ。背中にあのアーチロゴがあり、2014 から取った14 と会社創立の1948 から取った48、CREATION THAT IS CREATED AGAIN のメッセージがついた限定ものであろうものを今日まで愛用していましたが、流石に色あせと傷みで限界となってしまいました。
愛着の一枚、このまま廃棄か?それも忍びなく「いつかはVAN」のあの頃の熱い思いを今も留めたく、野球の名選手のユニフォームがフレーム入れられ大切に展示されていることをヒントに、手元にあった写真フレームに背中面ロゴを切り残して嵌め込んでみました。
アーチロゴにある「~The Young-at-Heart」というフレーズにある通り、物語を背負ったブランドは時代を超えて、こころの中に生き続け、力をくれることを教えてくれたVAN に感謝をこめて描いたもの。時には思い出の品をスケッチで残していくのもなかなか楽しいと気づきました。