6:著作権とマナーについて。水彩画を描くことと、一見関係なさそうだが
スケッチのもとにしたこの写真の撮影者はMassy 自身です。
JR 大阪環状線、大正駅から弁天町駅の間でわずかに見える尻無川に浮かぶ豪華クルーザーと民家の対比が面白く、某日カメラを持って現地に行き撮影たものです。
上の写真をもとにスケッチしたもの。
この場合、写真撮影は自分自身ですから写真をもとに絵を描き、それをSNS へ投稿しても問題なく、もちろん著作権侵害にはなりません。
しかしこの写真がネットで探し出した第三者のもので、無断で使用したのであれば、それは著作権侵害となる可能性が大です。
以前、グルメブログで紹介されていた料理家が投稿した写真を見てスケッチしFacebook に投稿しようとしたことがありました。
絵を描いたのは自分だから大丈夫だろうと判断したものの、参考にした写真に写っている料理のアングル、光や影など写真をほぼ忠実に、いわばリアルイラストのように再現し、それを多くの人が閲覧するSNS へ投稿しようとしたことは法に触れることを著作権について調べた結果わかり、断念しました。
また参考にしたものを見ながら描いても、インスタグラム、ツイターなどには投稿せず、個人の範囲で楽しむだけなら問題ないことも同時に理解しました。
このことから、以降は写真だけを頼りにスケッチする場合、例えば以前に実際にあったことですが、今はもう取り壊されてしまって無くなってしまった駅の当時の写真をネットで見つけ、それを絵に残そうと考えたとき、写真の作者を調べ、連絡をとり、目的をお話して、許可をいただいてから描き、公開するという手続きをとりました。
また「こころに残る名店、名品」というテーマで料理を描く場合、撮影したものを使いますが、これもテーブルに届いた段階で「撮影してかまいませんか?」とお店に声をかけ、承諾いただいたものを撮影し、絵にするようにしています。
さらにお店、お料理の紹介となるお店の建物のスケッチと文については、「SNS掲載に関するお願い」という書面を作り、スケッチした絵、文を添えて説明し、掲載の許可をいただいてから掲載する手続きをとっています。
後日何らかの都合で掲載を希望しないとなった場合のために連絡用の名刺もお渡しするようにしています。
これは法にふれないようにということ以前に、社会人としてのマナーであると考えるべきかも知れません。たとえそれがお店を推薦する内容であっても、手続を経て記事にするよう心がけています。
お店の外観などをスケッチする場合、建物自身は人ではないので一般的に肖像権は成り立ちませんが、やはりマナーとしてお店の許可をいただくのがふさわしい姿勢であるとし、「こころ絵帖」ではこれをセルフルールとし実行しています。
著作権フリーの写真ではない第三者の写真をもとにしたとしても、そこから自分の「絵」にした、つまり自分のオリジナルだからOK として、広く公開することも問題ないはずと安易に考えること、これもNG と確認したことを大切にしています。
このスケッチは大阪心斎橋 創業100 年の歴史を持つ「明治軒」の外観と名物「オム串」です。建物を描くこと、お料理を描くこと、ブログで紹介することの許可をいただき撮影したものをもとに構成し、描いたものです。
【まとめ】
・自分で撮影した写真をもとに描いた絵を、SNSに投稿、公開しても著作権には触れない
・画像サイトから取り出した写真をもとに描き、絵に置き換えているから問題ないとして投稿、公開した場合は著作権に抵触する場合がある。
・どうしてもそれらの写真から描く場合、写真の撮影者(著作権者)等の許可をいただくこと。
・お店、そこの料理などを描く場合も、マナーとして許可を得、SNSで公開することの了承を得ること。
これらを守ることが大切としています。