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こころの名店、名品 スケッチ:こころの名店、名品

こころの名店、名品 5

大阪難波 自由軒の名物カレー

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オダサクの名で親しまれている作家、織田作之助。代表作である小説「夫婦善哉」の中で、主人公の柳吉が「うまい」と相方の蝶子に語っているのがここ自由軒の名物カレー、通称混ぜカレーである。
自由軒は明治43年、大阪初の西洋料理店として難波に店開き、110年の歴史を持つ老舗である。大正を経て昭和15年発表の「夫婦善哉」の構想はオダサクがここ自由軒で練っていたとのこと。

レトロな雰囲気の中で味わう伝統の味は今も当時のまま受け継がれていて、食べ方までも店の中で紹介されている。
そのボードには、好みで「四代目ウスターソース」をかけ、生卵とご飯をかき混ぜるのがオススメと書かれている。因みにウスターソースも生卵も当時は高級品であったとのこと。

そう言えば子供の頃の記憶に、いくつかの生卵を籾殻を敷いた箱に並べたものを病人の見舞いとして持参していた母の姿があったが 昭和30年頃でもまだ高級品であったのだろう。

我が家でカレーを作った翌日、フライパンでカレーソースとご飯を混ぜ、プラス生卵という自由軒バージョンでいただくのを常としているが。妻や子供は、ただ見ているだけである。

 

自由軒のオフィシャルサイトはこちら

 

【水彩画 こころの名店、名品とは】

長い歴史を経て今日まで続いている店、その商品は長く愛されてきた証拠。
世に名品、と言われるもの意外にも数多くの素晴らしいものが存在します。
私にとっての「美味しいもの」を中心に、
その店、その味に敬意を払いながら、
今後ますます繁盛しますようにとの思いを込め、描くテーマ2としました。

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