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水彩画7つの思い

尻無川風景画A

大阪 尻無川の風景

7つの面で水彩画を見る

時間を、すっかり自由に使えるようになり、これまでのいくつかの趣味の中から、一つだけ選び、それをもう少し深めて見よう。
選んだのが「絵」を描くこと。

子どもの頃から、みんな一度は使ったことのある透明水彩絵の具で描く水彩画。それは簡単そうでいて、その実奥が深く、それだけに、手応えがありそうと思ったのでした。

深めようとするなら、ちょっと理屈っぽく考えてもいいかな、と、ビジネスシーンでよく使った、「なぜ? なぜ?」に取り組んでみました。
なぜ描くの?なぜその絵? どんな風に描くの?…など。

それが、水彩画を始めるにあたっての7つの思いです。

 

1 おさらい:子どもの頃から今日まで、私と絵とのつながりを振り返る。

 

子ども時/小学生の頃

子供の絵これら2枚の絵は小学校1 年生の授業で使った学習帳にあったもの、机を整理していて発見、母が保管してくれていたものです。
左の「氷と暮らし」ではスケートする子供を、右の季節行事「節分」では豆をまく父を色鉛筆で描いています。

今この年になって、苦手なモチーフは実は人物なのですが、少なくともこの絵からはそんなことを感じさせないものがあります。

うまく描こうとするより子ども頃のように、無心で描くことこそ大事であることを教えてくれる絵でした。
先生の評価もありがたいことに5重丸。

 

絵を描く楽しみ発見/高校生時代

東住吉

現在の母校をスケッチしました。

自分に絵心があるのか、ないのかなど気にもかけなかった中学校時代を経て
進学した大阪府立東住吉高等学校。

3年生のとき書道か美術かの選択があり、書道は不得手と選んだ美術の授業で、色紙にサインペンで校舎から眺めた絵を描くという課題がありました。

この時、思いのまま描いたものを大層褒めていただいたのが美術の先生でした。

絵が描けるかも!と気づかせていただいた恩師には今も感謝の思いでいっぱいです。

 

デザインとの出会い/大学生時代

大学の経済学部へ進学。そこで入部したクラブが男声合唱団 立命館大学メンネルコール。

定期演奏会のために先輩が制作したパンフレットのデザインの素晴らしさに衝撃を受け、デザイン担当を引継ぎできることを目指し、見様見真似で取り組みました。

先輩の教えを受けながら、2年後には定期演奏会パンフレット、ポスター、チケットなどのデザインに携わりることができ、デザインすることの喜びを体感。

 

この経験が将来の進路を決める大きな要因となりました。

 

デザインを学ぶ

定期演奏会パンフレットの全ページをレイアウトデザイン。東京演奏会、京都での定期演奏会のチケットなどを手掛ける。

 

 

仕事と絵/社会人

専門的な学習を積んでいないことからデザイナーへという志は持ち得ず、デザインに関わることができる広告業界に就職。

広告代理店を経て広告制作会社へ転職。

営業職からディレクターへの道を進む中で、広告制作の基礎を学びました。

デザインラフ

デザイナーに意図を伝えるために制作した鉛筆ラフ/再現(右)と完成したページ(左)。
パソコンによるデザイン制作に移行した現在、手描きのラフは目にする事はなくなりましたね。

 

言葉ではなく絵で伝えることでブレなく伝わることを学んだ時代でした。

デザイン制作の拠点

グラフィックプロダクション、CM制作会社、イラストレーション会社がここの終結。高度なクリエイティブの拠点であった。懐かしくスケッチ。

 

 

出張スケッチ

2017年5月 広島平和公園をスケッチ

上は展示会イベントなどで出張した先でのスケッチの一つです。

イベント開催期間中は結構自由な時間があり、訪問先を記録しておきたいとの思いから、簡単なスケッチセットを携えてスケッチすることを始めました。

対象を前にして描くことは高校生以来のことで、改めて絵を描くことが気持ちに潤いをもたらすことに喜びを感じました。

広島、小倉、東京、横浜でのスケッチが小さなスケッチブックに思い出とともに残っています。

 

 

もう一度、絵/今

武庫川スケッチ

阪神電車 武庫川駅・武庫川線/昭和30 年頃の写真をベースにしたもの。

仕事一辺倒な暮らしから、自分の時間が増えるにつれ、この機会にこれまで楽しんでいた広く浅い趣味を絞り込み、一つだけ深めて見ようと思い立ち、選んだのが水彩画です。

【まとめ】

私と絵とのかかわりをみると、素養というようなものはあったのでしょう、それが高校生のときたった一つの授業、一人の美術の先生によって触発され、絵が好きであることを自覚したように思います。

よく誰々との出会いが人生を変えたとか、あの出来事がなければ今の私はないとかと言われますが、私の場合ここまでではないものの、確かに同じような体験をしたことで、人生の後期に至って絵が素敵なパートナーに加わったことは事実です。

これからもこのことを大事にしながら、一歩ずつ深めて行きたいと考えています。

深めるとは表現技術を基礎から応用へと進むことであり、また風景や情景からのメッセージを受け取る力を養う事とし、これを両軸に水彩画を楽しんでいくことにします。

 

 

 

2:何を描く?:あれこれ思いつくままに描くからテーマを決めて描くへ。

 

ゆっくり、長く、水彩画を描く楽しみを続けていきたい。こんな時、さて何を描いていくのか? この答えをみつけることは、易しくありませんでした。

例えば近郊の風景、季節に合わせて咲く庭や公園の花、由緒ある古い建築、色とりどりの果物や野菜、ガラスや陶器などの静物、身近な可愛い小物たちなど…。

スケッチ対象

堅苦しく考えず、その日の気分で描きたいものを決めればいいよ。いや、そうではなく一貫するテーマを設けることで描き続け、深めることができるのではないのだろうか?

考える中で決めたのは、テーマを設け、それに則したものを描くということでした。

なぜテーマが必要か?そしてそれは何なのか、は後のコーナー「描く絵のテーマ」でまとめています。

描くという行為は見たものをそのまま紙の上に再現することではなく、見たときの「印象」、そのとき「感じた何か」を紙の上で再生させることかと思います。

同じように仕上がった絵も、感じた何かを強く意識して描いたものと、何気なく写しとったものは自ずと違うものに思えます。

そして「感じた何か」を言葉にしたもの、それがテーマになります。

テーマは、良いテーマ、よくないテーマ、高尚なテーマ、低俗なテーマなどと評価する対象とはならないと考えています。

私の場合、水彩画を描くにあたって、見て描きたくなった対象からテーマを導くのではなく。テーマをあらかじめ決めておき、街を歩いたり、旅したりときにそのテーマに会うと感じたものを描く対象として選ぶということを心がけています。

つまり描こうとするものからテーマを導くか、決めたテーマを探して描くか、の違いです。

水彩画最適対象

出張先の横浜で出会った横浜開港記念会館。 通称Jack。時代を超え存在するものへ心惹かれ、
スケッチ。
後に、テーマの一つを決めるときの決め手になった建物。

 

私は後者の、予め決めたテーマをもとに描く対象を選び、描くことをしています。

テーマを頭に入れて街を歩くと、テーマに合う景色が自ずと目に入ってきて、ああ、これを描こう!と対象が決まります。

こういったことは、日常でもよくあることで、例えば新しい靴を買いたいと思いながら街を歩くと、素敵な靴を履いた人とその靴に自ずと目がいってしまう、などです。

では、このテーマを何にするか?ですが、これを決める前にクリアしておくことがありました。

それは、そもそも「なぜ絵というものを描きたいのか、描くのか?」という根本的な問いに答えを見つけることです。

 

3:なぜ絵を描くのか、その理由は?

 

水彩で何を描くか? テーマを決めて、何を描くかを決めたい。と考えましたが、その前に解決するべき課題が、そもそも「私は、なぜ絵を描くか?」ということに答えを出すことでした。

リスペクトする方の一人であるAPU 学長、出口治明さんの著書「還暦からの底力」(講談社現代新書)にこんな一文があったので引用させていただきます。ここになぜ絵を描くのか、私の答えのヒントとなった一文です。

『いくつになっても、自分の価値を高めていくのは

とても楽しいことです』

これからの人生をこころ豊かに暮らしていきたいと考えていたとき、この文に納得、共感を覚えました。

 

そして価値を高めるには感性を磨くことであると思い当たり、感性を磨く方法、しかも楽しみながら行えるものとして「絵」を、その中でも取り組みやすく、かつ奥の深い「水彩画」を描くことを選びました。

 

何だか堅苦しく理屈っぽいのですが、長く広告の世界で生きてきた者にとっては、とても腹落ちする答えでした。

 

そこで感性を磨くことを前提にさて、何を描くか?それを見つけるために自分の感性のアンテナがどのような「もの」に反応するか、描くことを前提に、何にこころが動くかを丹念に確かめていきました。

 

長居公園水彩画

近くの公園にある植物園の中を流れる小さなせせらぎと木立。梅雨の中でしっとりした空気がうれしい。

【まとめ】

・なぜ絵を描くのか? それは自分の価値を高めていきたいから。

・価値を高めるためには「感性」を磨くこと。風景、情景をただ眺めるだけではなく、何かのメッセージを受け取る力を養うこと。

・絵を描く行為を通して感性を磨き、自分自身の価値を高めること。

 

 

4:描く絵のテーマを2つに決める。

 

なぜ絵を描くか?の問いに、絵を描くことを通して感性を磨き、自分の価値を高め、結果「こころ豊かに暮らすため」としました。

それを踏まえ、次のステップはテーマを具体化することにです。自身の心は何に対して動く(反応する)かを見つめました。

 

こころ動くもの それは次の4つでした。

4項目

 

さらにここから絵を描くテーマを次の2つに集約しました

1

 

街を歩いていると、思わずカメラで撮影したくなる風景に出会うことがあります。

そんな風景は例えば母に連れられた歩いた土手道だったり、小学校への通学路の公園、高校へ向かう時の駅など、思い出にまつわるものが多く、

その記憶を確かめながら、それを「こころの風景」として描くテーマ1としました。

明治軒

長い歴史を経て今日まで続いている店、その商品は長く愛されてきた証拠。世に名品、と言われるもの意外にも数多くの素晴らしいものが存在します。

私にとっての「美味しいもの」を中心に、その店、その味に敬意を払いながら、

今後ますます繁盛しますようにとの思いを込め、描くテーマ2としました。

いただいたものを思い出しながら描いていくことは、二度その美味しさを味わうようで、何だか楽しいことです。

 

絵の対象を、1、2のテーマに沿うものとすることで、あれもこれも思いつくままに描くことを避け、楽しみながら描き続けることができるのではないかと考えています。

この2つのテーマに何らかの形で絵の呼び名

 

こころ絵

 

こころ絵を集めたスケッチブックの名称が

「こころ絵帖」です。

 

こころ絵帖に収納できる納得の絵にはスタンプを押し、描いた年月日を書き加えます。これも書き散らさないための工夫の一つです。

こころ絵スタンプ


【まとめ】

・こころが反応するものは4つ。
1:生まれてから今日まで、思い出の場所、もの、こと。
2:長い歴史を持ち今日まで人々に愛されている店、もの、こと。
3:今、描いておかないと近い将来描くことが叶わなくなるの。
4:とても精緻なもの。

・さらに集約しテーマは「こころの風景」「こころの名店、名品」の二つに。

・それらをテーマに描く絵を「こころ絵」と呼ぶ

・こころ絵を集めたものが「こころ絵帖」

 

 

5:何を使って、どう描くか? 専門的な学習経験がないMassyの描き方。

  • 時には写真の力を借りる
  • 文章を添える
  • 線の試行錯誤
  • Massyの工夫

 

時には写真の力を借りる。

カメラ2台

描き方で最も基本的なものは、対象である風景や建物を目の前にして下描きと着彩まで行い、一枚の絵として完成させることです。しかし人通りが多かったり、時間がなかったり、急な天候の変化でそれができない場合も多くあります。

そんな時、助けになるのが写真です。

描こうとするアングルで対象を撮影し

・自宅に帰りパソコンモニターに画像を出し、訪れた時の印象が薄れないうちに仕上げていきます。

・下描きだけを現地で行い、帰宅してからゆっくりと着彩する方法や、

・現地ではスケッチも着彩もせず、描きたい構図を想定しで何枚も撮影し、帰宅後1枚を選んで、

それを見ながら描き始める自称「ロケーション制作」という方法も時として使います。

その際、使用しているカメラが上の2台です。上はコンパクトデジカメCanon G5X、1 眼レフのようにファインダーに接眼して撮影できるのが特徴です。下の機種はフィルムカメラのKonicaⅢです。1958(昭和33)年製のクラシックカメラ。

例えば神戸の異人館など、絵を描く対象がノスタルジックなものの場合など、仕上がったプリントを通して時代の空気が伝わってくるような気がして、その場でスケッチしているような気持ちで描けます。

これは自分だけの感覚なのですが…。

 

No Good

 

No Goodにしていること

 

それは、現地に行かず、最初から最後まで写真を見ながら仕上げてしまうことです。

事情で写真を見て描く場合でも、一度は現地に行ってしっかり見ておくこと。そして描くときは、できるだけ現場の空気を思い出し、感じながら絵にすることにしています。

実際に見たことも、味わったこともなく描くことは、やめておきたい。

これは、納得の絵にするため、自分に課したルールです。

 

 

 

 

文章を添える

せっかく絵を描くテーマを設けたので、描いた対象になぜ惹かれたのか、思いや、言われ、描いたあとの感想などを、できるだけ短い文にして添えることにしました。

なぜ絵を描くか、それは「感性を磨くため」、というような大層な目的を据えたので、文を作ることも、それに繋がりそうと考えた結果です。

芸術家による美術作品は見る人の感性を刺激し、人それぞれの解釈を求めるものです。

比べるのもおこがましいのですが、私の「こころ絵」は、芸術とは異なり、思い出を確かめ、残したいとか、永く続いている老舗と商品を応援したいなど、自分自身の何らかの意図を含んでいます。

その上で絵と文で何かを伝えること、考えてみるとこれは私が長く手掛けてきた商業美術、つまり広告や編集の作りと同じだと気付きました。

 

長く広告で生きてきたことが、どうしても出てくるものです。そしてこの作り方を将来マイスタイルにまで育てることができれば嬉しいと思っています。

 

線の試行錯誤

マイスタイルで言えば、水彩画で線の使い方のに定まったルールはないとも考えています。

着彩して仕上がった時には

・下絵としての線は見えない描き方のもの、あるいは

・仕上がった時、適度に主張をする鉛筆での線を残す描き方、また

・マーカーやサインペンなど濃いの線でがっしりとした輪郭線で仕上げていく描き方。

こころ絵での描き方は、仕上がったとき、このうち、全く線が見えない描き方はしていません。というより、修行が足らずうまく描けないのです。これを、やらず嫌いというのかもしれませんが…。

 

ということで、主に2つの描き方、線の使い方をしています。

以下は鉛筆を使ったものとマーカーを使ったのもの、2つの例です。

鉛筆スケッチ

これは、JR大阪環状線「大正駅」からしばらく歩いた、尻無川の風景で、シャープペンシル、0.9mm  濃さBのもので描いたもの。

下は同じ風景をマーカー(SAKURA スケッチペン 耐水性 創業100 年のカワチ画材店で購入)で描いたもの。
このスケッチペンは濃茶のものと黒のものの2タイプがあり、雰囲気のよい濃茶を使っています。このスケッチペンは多くのラインマーカのように先端が細く丸くなっておらず、いわば四角い先をカッターで切ったように、太い細いが角度で使い分けできるようになっていてとてもありがたいペンです。

尻無川風景画

SAKURA

 

水彩画用画材

主に使うツール:左からSAKURA スケッチペン、Pentel シャープペンシル0.9mm B 、つけペンとして使用しているLAMY 万年筆。インク容器。

 

Massyの工夫

水彩画用インク

マーカーに代えて、独特の線のタッチを出そうと耐水性インクを使い、万年筆をつけペンにして描くことにも挑戦しました。

耐水性インクは種類があまり多くなく、選んだのは開明株式会社から出ている「まんが墨汁 純黒」です。

ただし、このままで描くとどうしても黒が際立って、線が主張してしまいます。もともと漫画のために作られているのですから。

そこで少量を別の容器に移し、スポイドで水を加えて薄めて使います。

濃さは60% 程度になるよう水の量を調整するのが、いいニュアンスになるかと思います。 このあたりは徐々に水を加え、好みのところでストップ。なので正確な%は不明です。

ポイントは水彩画が持つ独特の柔らかさを損ねないよう薄めて使う、というところです。

水彩画の線

インク100%の線が各々上の線、下の線は60%に薄めたもので描いた線。 このサンプルでははっきりその差は見えませんが、絵に仕上げたときにはコントラストにはっきりと差がでます

 

 

それぞれの下絵に着彩し、仕上げたものが以下の2点、AとBです。

尻無川風景画A

鉛筆の線を生かして描いた  A

尻無川風景画B

SAKURAスケッチペンで描いたラインが強調される描き方 B

 

どちらが良いかではなく、対象や時には気分でどちらかを選んで描くというのが今日段階での自分自身の答えです。

でも、極めていきたいのはやはりA です。難しさでいってもやはりA。以前、風景をA で描いたのですが、どうしても落ち着かず、その上からマーカで線を乗せることで仕上げ、何とか見られる絵にすることができた経験があります。

 

対象を見つけ、心が感じたことを表現するために、
鉛筆、筆、マーカー、インクなどを使い分けし最も適したツールでチャレンジしてみることも、絵を楽しむ方法の一つだと思います。

ツールに独自の工夫を加えたり、時にオリジナルなもの、例えば竹や割り箸を削ってペンのようにして描くなども楽しいことです。これも水彩画の奥深さゆえのことでしょうか。

私は道具を収納し、携帯でき現地で画板のように使える専用Skech Box をDIY しました。機会を見てご紹介します。

 

【まとめ】

・写真をもとに書くこともあるが、一度も現地に足を運んだり、直接目でみたことのないもの、全て写真から描くことは自身のNGとしている。

・感性を磨くため、描いた対象から受け取った感覚を文章で表し絵に添えること。それはまさに広告づくりから学んだこと。

・線を描くことは難しい、今は線をギリギリまで生かさない方法と線を強調する方法の2通りで描いている。極めたいのは前者。

・まんが用の墨汁を薄めて柔らかに線を描くことも工夫の一つ。

 

 

6:著作権とマナーについて。水彩画を描くことと、一見関係なさそうだが

 

著作権

尻無川川畔

スケッチのもとにしたこの写真の撮影者はMassy 自身です。

JR 大阪環状線、大正駅から弁天町駅の間でわずかに見える尻無川に浮かぶ豪華クルーザーと民家の対比が面白く、某日カメラを持って現地に行き撮影たものです。

上の写真をもとにスケッチしたもの。

尻無川風景画A

 

この場合、写真撮影は自分自身ですから写真をもとに絵を描き、それをSNS へ投稿しても問題なく、もちろん著作権侵害にはなりません。

しかしこの写真がネットで探し出した第三者のもので、無断で使用したのであれば、それは著作権侵害となる可能性が大です。

以前、グルメブログで紹介されていた料理家が投稿した写真を見てスケッチしFacebook に投稿しようとしたことがありました。

絵を描いたのは自分だから大丈夫だろうと判断したものの、参考にした写真に写っている料理のアングル、光や影など写真をほぼ忠実に、いわばリアルイラストのように再現し、それを多くの人が閲覧するSNS へ投稿しようとしたことは法に触れることを著作権について調べた結果わかり、断念しました。

また参考にしたものを見ながら描いても、インスタグラム、ツイターなどには投稿せず、個人の範囲で楽しむだけなら問題ないことも同時に理解しました。

このことから、以降は写真だけを頼りにスケッチする場合、例えば以前に実際にあったことですが、今はもう取り壊されてしまって無くなってしまった駅の当時の写真をネットで見つけ、それを絵に残そうと考えたとき、写真の作者を調べ、連絡をとり、目的をお話して、許可をいただいてから描き、公開するという手続きをとりました。

 

また「こころに残る名店、名品」というテーマで料理を描く場合、撮影したものを使いますが、これもテーブルに届いた段階で「撮影してかまいませんか?」とお店に声をかけ、承諾いただいたものを撮影し、絵にするようにしています。

さらにお店、お料理の紹介となるお店の建物のスケッチと文については、「SNS掲載に関するお願い」という書面を作り、スケッチした絵、文を添えて説明し、掲載の許可をいただいてから掲載する手続きをとっています。

後日何らかの都合で掲載を希望しないとなった場合のために連絡用の名刺もお渡しするようにしています。

明治軒とオム串

 

これは法にふれないようにということ以前に、社会人としてのマナーであると考えるべきかも知れません。たとえそれがお店を推薦する内容であっても、手続を経て記事にするよう心がけています。

お店の外観などをスケッチする場合、建物自身は人ではないので一般的に肖像権は成り立ちませんが、やはりマナーとしてお店の許可をいただくのがふさわしい姿勢であるとし、「こころ絵帖」ではこれをセルフルールとし実行しています。

著作権フリーの写真ではない第三者の写真をもとにしたとしても、そこから自分の「絵」にした、つまり自分のオリジナルだからOK として、広く公開することも問題ないはずと安易に考えること、これもNG と確認したことを大切にしています。

 

明治軒

明治軒・オム串

このスケッチは大阪心斎橋 創業100 年の歴史を持つ「明治軒」の外観と名物「オム串」です。建物を描くこと、お料理を描くこと、ブログで紹介することの許可をいただき撮影したものをもとに構成し、描いたものです。

 

 

【まとめ】

・自分で撮影した写真をもとに描いた絵を、SNSに投稿、公開しても著作権には触れない

・画像サイトから取り出した写真をもとに描き、絵に置き換えているから問題ないとして投稿、公開した場合は著作権に抵触する場合がある。

・どうしてもそれらの写真から描く場合、写真の撮影者(著作権者)等の許可をいただくこと。

・お店、そこの料理などを描く場合も、マナーとして許可を得、SNSで公開することの了承を得ること。

これらを守ることが大切としています。

 

7:水彩画を始めたからには続けたい、モチベーションを持ち続けるためにサイト開設。

 

多くの趣味の中から一つだけ深めるために選んで始めた水彩画、奥の深さに立ち止まってしまわないためにどうする?

例えば、料理では食べて喜んでくれる人がいてこそ作ろう、もっと上手になろうと思うもの、また、参加している男声合唱でも演奏会などで練習成果を披露する演奏会の開催があることで、さらに極め、ずっと続けたいと思うもの…。

とすれば、

水彩画では、描いた画を見てくださる人がいるという状態にすることが続けるためのモチベーションになる、という思いでサイトを開設し、できるだけ長く投稿を続けることを決め、サイト名を「Massyの水彩画 こころ絵帖」とし、公開しました。

 

 

これまで専門的な指導を受けたことはなかったのですが、令和2年、もう一度基礎から学んで見よう、好きなものをさらに深めようと思い立ち、カルチャーセンターの水彩画講座へ参加しています。

「何事も始めるに遅きことはなし」、先人の教えを励みにしています。

水彩画講座

水彩画講座で京都、梅雨の伏見をスケッチ

 

【まとめ】

・始めた水彩画を長く続けるため開いたサイトが「こころ絵帖」

・基礎を学ぶためカルチャースクールに参加。何事も始めるに遅きことはなし

 

 

 最後に… 改めて編集者 Massy略歴紹介

広告企画の個人事業を営む傍ら、好きな水彩画を描いています。こころに触れる事柄を見つけ、自分流に一つの世界を創ることで心豊かに暮らしていきたい。これをモットーに日々描いています。

このサイトがこれから絵でも始めてみようかとお考えの方の参考になれば幸いです。【経歴】立命館大学▶︎広告制作プロダクション、プロデューサー▶︎企画会社●絵と男声合唱を愛するシニアADMAN 1949生、大阪市在住。

attention

こころ絵帖:画像、写真、文の無断流用はご遠慮ください。

 

 

 

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