大阪 新世界 消えゆく「づぼらや」
100年も続いた大阪、新世界の「づぼらや」。間も無くTHE大阪のシンボルの一つが消える。今描いておかねば、この風景は二度と見ることはできない。
大きなフグ提灯はどこかふさわしい場所で残すということだが、どこかに吊り下げられても、今この場のメッセージ力と同じ力を発揮することはできないと思う。
かつて同じようなことが道頓堀のシンボル「食い倒れ太郎」にもあった。
一度撤収され、時間を置いて再度店頭に置かれたが、以前のようなパワーを感じることはない。
シンボルというものは。時代の空気や歴史なども併せ持って初めて人の心に訴えることができるのだろう。
形だけでは単なる看板である。
じっとフグ提灯を眺める観光人力車の引き手のおじさんの背中が、寂しさを語っている。
【水彩画 こころの風景とは】街を歩いていると、思わずカメラで撮影したくなる風景に出会うことがあります。
そんな風景は例えば母に連れられた歩いた土手道だったり、小学校への通学路の公園、高校へ向かう時の駅など、思い出にまつわるものが多く、その記憶を確かめながら、それを「こころの風景」として描くテーマ1としました。